大諏訪の吉祥院で梅花祭
使い古した毛筆や鉛筆に感謝し供養
大諏訪の吉祥院(佐藤光徳住職)で先月二十六日、境内社の天満宮にちなむ梅花祭が開かれ、近隣の老若男女が集まった。
二月二十五目は天満宮の祭神である菅原道真が没した日で、各地の天満宮で、この季節にふさわしい梅花祭を行い、菅公を偲ぶとともに、受験シーズンの時期とも重なり、合格祈願の受験生らが祈る姿がある。
吉祥院では、この日に近い日曜に梅花祭を開き、回向の後、筆供養を行っている。
吉祥院天満宮には、キリンビールのポスター画などで知られる多田北烏(ただ・ほくう)筆による菅原道真を描いた掛け軸が掛けられている。多田は昭和十九年へ大諏訪に疎開し、同二十三年に没している。
佐藤住職らによる回向に続いて境内の筆塚前に場所を移すと、塚の前には使い古した毛筆や鉛筆・が並び、読経が流れる中、子どもも大人も、参列者によりキンギョソウやマリーゴールドなどの花が塚に手向けられた。
この後、供えられた筆や鉛筆を佐藤住職ら僧侶三人が読経しながら、かがり火にくべ、焼納供養した。
【沼朝平成29年3月3日(金)号】